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王道ストーリー×斬新バトル『ラストストーリー』レビュー

2011.02.12



Wii『ラストストーリー』を購入して2週間ほど。正直ここまでどっぷりのめりこんでプレイする結果になるとは思っていませんでした。ネット上で賛否の声がある本作、なぜ賛否両論となるのかも含めて、いつも通りネタバレなしでレビューしていきたいと思います。筆者のここまでのプレイ時間は63時間ほど、オンラインプレイを含めるともっとでしょうか。ゲーム経験としてはFFシリーズは『10』まで、『ゼノブレイド』は未プレイ、FPS系はほとんどプレイせず、直近新作プレイは『ガンダム無双3』。けっこういろんなジャンルを満遍なくやるタイプです。

■終点を目指す急行列車、途中駅で降りる?
オーソドックスなRPGのストーリーは、要するに始発駅から列車に乗り込んで終点を目指すワケですが、『ラストストーリー』は急行列車。どんどんサクサク進められます。しかしかなりの箇所で途中下車は可能。降りた駅にはけっこうな散策スポットがあって、それらを隅々まで散策するか、少しだけの散策するか、散策せずただ終点を目指して列車に乗り続けるか。各々のプレイスタイルによって本作の受け止め方が様々になるのかと思います。終点をただ目指すだけならば20時間前後あれば十分クリア出来る物足りないストーリーでしょうし、隅々まで散策していたら筆者のように60時間やってもまだまだ遊べる大作なワケです。

一本道ストーリーを展開しながら豪華なムービーをご褒美とするRPGが近年ありがち。この『ラストストーリー』もおそらくその例に漏れない”そういうタイプ”の作品だろうと思います。ただ「ストーリー軸一本を進めなければ話が進まない!」というのは普通のゲームに当たり前にあることです。その上で「軸に付随した自由がどれ程あるのか?」という視点で見たときには、ストーリーを進めたくなくなる魅力あるサブストーリーやサブシナリオが用意されています。

ムービーを含めた見た目の話は後述。

■王道ストーリーに好感
高貴で身分の高い人と身分が低い人の関係性…そういった始点から描かれて始まるストーリーはまるでディズニーアニメのようなわかりやすさ。登場人物たちもそれぞれキャラクターがしっかり立っていて印象に残ります。

ストーリーを進めるうちに、それなりにRPGをプレイしている人ならば誰にでも感じ取れるであろう浮き上がってくるフラグの数々、そして終始明るい雰囲気で小気味良く進む「これぞRPG」という王道ストーリー。これらにはもちろん好みもあるでしょうが筆者は非常に好感を覚えました。

いわゆる「厨二」(なんかよくわからない単語で構成されたよくわからない世界観とか、とりあえず欝っぽい展開になるとか、そういうヤツです、ハイ)というような要素はほとんど感じられず、老若男女問わず誰にでもわかりやすい内容であると思います。

■斬撃、狙撃、戦略…飽きない戦闘
親切なチュートリアル。徐々に開放されるスキル。最初は小難しいアクション要素が強い戦闘なのですが慣れれば慣れる程どんどん爽快に。その爽快感を得るまでのプレイ時間はおよそ2~3時間といったところ。戦闘に爽快感を覚えると、ひたすら戦闘がしたくてしょうがなくなります。

剣による斬撃はスティックを相手の方向へ倒しこむだけのシンプル操作(ボタン操作に切り替えも可能)。FPS的な視点になる弓矢での狙撃。物陰に隠れて敵を混乱させたりも出来ます。更にはこのゲームの特色とも言える「ギャザリング」で敵の注意を引き付け、その隙に自動で動く仲間の協力で敵を撃破。後半は仲間への細かな指示出しも可能。

と、いろいろ書いてはいるのですがアクション要素は基本的にはシンプルなので、例えば『ゼルダの伝説』シリーズなどをプレイした経験があればすんなり入れると思います。初心者お断りなシステムでは決してありません。逆にアクションゲームが得意な人でも戦略性の高い戦闘を十分に楽しむことが出来ると思います。

コマンドを入力して指示を出すRPGを求めていると若干イメージに合わないかもしれません。RPGの要素が強い「アクションRPG」であると思っていれば間違いないと思います。

兎にも角にも本当に戦闘が素晴らしいので、戦闘のみに焦点をあてたオンラインプレイもめちゃめちゃハマっております。これについても後述します。

■凝れば凝る程思い入れが生まれる装備カスタマイズ
装備の種類はそれほど多くありませんが、装備それぞれには能力や見た目の個性があるので、気に入った装備を強化することが醍醐味になっていきます。しかも強化した装備(上半身・下半身に装備箇所が分かれた防具)は見た目もどんどん豪華になっていきます。この見た目が豪華になるシステムはありそうであまりなかったシステムかと思われます。

豪華に増えたパーツはパーツごとにこまかく取り外し可能で色もけっこう細かく変えられます。こだわって考え抜いたカスタマイズ装備ならば1人プレイも俄然気合いが入ります。

前述の通りムービーでの演出が素晴らしいのですが、カスタマイズされた見た目はムービーパートにも反映されます。オモシロ装備にしておいてシリアスなシーンをブチ壊すのもヨシですw もちろんオンラインプレイにも反映されるので、こだわった装備でネットを乱舞するのも良いでしょう。ネタにするかガチにするか、悩みまくる日々が続きます。。。w

■スマブラレベルにハマる「乱闘」が実は本番?
というのが言い過ぎではないぐらいオンラインの「乱闘」が楽しいのです。

「乱闘」は本編セーブデータの”見た目のみ”反映。どんなに育てていても、どんなに装備強化しても、乱闘はキャラクターごとに決まった性能しか出ないハンデなしのガチンコ勝負となります。ひたすら見た目にこだわった装備で是非オンラインにつなぎましょう。

オンラインプレイにおいてネットを介した誰かとのコミュニケーションを取るには”用意されたメッセージの組み合わせ”によって行います。オンラインプレイに実用的なもの、例えば挨拶などは普通に用意されていますが、ストーリー本編で使用された声入り台詞ほぼすべてもメッセージとして使うことが出来ます。ありえない組み合わせで会話が成立したときの快感はヤバいですw 変なセリフはいくつか用意しておきたいところw この緩い雰囲気がジワジワ面白くなってきますw

「乱闘」は最大6人で「個人戦」か「チーム戦」を行います。一番活躍した人(ポイントを取った人)が1位となり貴重なアイテムが貰えるのですが、負けても本編に持ち帰って役に立つアイテムがちゃんともらえます。なので、筆者のようにオンラインプレイが苦手な人間でも、順位や勝負をあまり気にせず楽しくプレイ出来ます。

チーム戦でも上手い人がカバーしてくれますし、上手い下手をあまり気にせず遊べます。上手い人のプレイを見ていると自然に自分も上手くなっていきますし、その技術は本編における戦闘でも役立つ場合があります。

「討伐」という対ボス戦をオンラインでやるモードもありますが、こちらは装備の強さやレベルも反映。仲間と協力してボスを倒すのですが、まあそこまで特筆するようなこともありませんw

■基本的なシステム面に多少の不親切さ
城のある大きな街を舞台に物語は展開するのですが、メニュー画面を開くといくつか主要なポイントへ一気に移動出来る「マップ移動」があります。しかしそのマップ移動で城内と街の行き来が出来ず、一度城門へ移動し、プレイ画面にしてから城門をくぐり、再びマップ移動しなければなりません。

“チャプター○○”といった感じで物語が進むにも関わらず、どのチャプターをプレイしているのか時系列を確認したり、あるチャプターから再スタートするといったようなことが出来ません。

オンラインプレイにおいて装備の”見た目”は大事なのですが、オフラインの通常プレイ時しか装備変更出来ません。オンラインプレイ時の合間でも装備を変更させたいときが度々あるのでそういったときに不便を感じます。

物語の繋ぎ目がテロップとナレーションで構成されていることが多いのですが、場面によってはサッパリし過ぎて感じることがあります。

このように細かな荒が気になってしまうのですが、それでもプレイしたくなる魅力を持っているタイトルであることは自信を持って言えます。2周プレイなんてするつもり全くなかったのにしてる自分がおりますのでw

■ストーリーも戦闘もひたすらテンポ良く進む爽快RPG
不満点がないと言ったら嘘になりますが、前述の通り、筆者は久しぶりにノンストップでRPGを2周プレイしてしまいました。というか今は3週目の序盤におりますw “完璧なゲーム”ではないのに何がそうさせたかと考えると、やはり全体を通して繰り返し味わいたくなる爽快感とテンポの良さを第一に挙げたいです。

わかりやすい物語。戦略と豪快さを兼ねた爽快感溢れる戦闘。戦闘中にも繰り広げられる仲間との会話。スキップも出来るムービー。適度に駆り立たれる装備などの収集欲。

いわゆる収集欲をただ満たすための”作業プレイ”になりやすい戦闘が、必ずしも同じ結果にならない、つまり”作業プレイ”にならないために周回プレイをしたくなるのかと思っています。例え何度も戦う攻略法が同じ敵であっても、その時々で敵の動きは変わりますし、その展開によって仲間に何をしてもらうか、自分は何をするか、毎回判断が変わってきます。効率の良い戦闘をしようと思えば思うほど、強化した武器のゴリ押しよりも仲間との連携なんかを考えたくなります。特にボス戦は攻略法を知っていても上手く立ち振る舞わないと自分のペースの戦闘に持っていけないことが多々ありますから、どんなにこちらが強くても緊張感は途切れません。手早く上手く倒そうと考えている時点で、この『ラストストーリー』の戦闘システムに惹きこまれているのではないでしょうか。

Wiiを持っていて、RPGやアクションRPGが好きな人・興味がある人には是非是非一度遊んでみてほしいタイトルです。古き良きRPGのテンポと世界観、新しいビジュアルとシステムがひとつにまとまった素晴らしい作品です。

そして是非、この雰囲気やシステムを継承した作品を期待したいです。なぜならば、もっともっと『ラストストーリー』を遊びたいからですw 内容が少ないという印象よりも、並盛ではなく大盛・特盛を食べたいという切なる願いですw この欲求を満たすには周回プレイでは限界がありますので、続編や外伝を正座して待ちたいと思います。あ、機種は3DSでも良いですよ?w



ところで、自分のTwitterのつぶやきと写真が本作のディレクターである坂口博信氏に拾われて焦りましたw

TwitPic


こんなことをして遊べるのも『ラストストーリー』の魅力であると思いますw

ラストストーリー(特典なし)
任天堂 (2011-01-27)
売り上げランキング: 105


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